灼熱地獄のような夏が過ぎ、ようやく涼しい風が吹いて来た9月も終わりごろ。
そろそろ落ち着いて読書でもしたいな~という気分になってきたのではありませんか?
ですよね?(強引?)
- ブログ管理人:hontoiru
- 編集ディレクターを経て現在はフリーライター
- 本業では主に飲食系やエンタメ系のライティングを担当
- 趣味は読書、歴史、カフェ巡りなど
読みたくなったときが、あなたにとってのベストな読書期間。
今回は、読書の秋にふさわしい、大人だからこそ味わいたい<10冊>を厳選して紹介いたします!
※★印がついている本は、Amazonの『Kindle Unlimited』で読めますよ!
読書の秋におすすめ!気軽に読めて大満足できる作品
読書の秋……とはいえ、「そんなに時間はないから、サクサク気軽に読める本がいい!」というあなたにはこちらの作品をおススメ。
星新一のショート・ショート『ボンボンと悪夢』
わずか数ページの短い物語(ショート・ショート)ながら、極上の読書体験が楽しめる星新一の作品群。今も国内外で人気があり、2022年にNHKで「星新一の不思議な不思議な短編ドラマ」として映像化もされています。この『ボンボンと悪夢』には、全36話の思わず夢中になる短編がぎっしり。あっと驚くスマートなオチに、きっとあなたも魅了されてしまうでしょう。
どれも短いお話なのでサクサク読めます。でもページをめくる手がとまらなくなってしまうかも…?
宮部みゆきの時代小説『本所深川ふしぎ草紙』
1992年に吉川英治文学新人賞を受賞した宮部みゆきの『本所深川ふしぎ草紙』は、江戸の本所七不思議(当時の都市伝説のようなちょっと怖い噂話)を題材にしたミステリー七編が入っています。でも怖いというより、下町の人情や男女の切ない恋心などが巧みに描かれていて、読後感はとても温か。時代小説は気になっているけど、ちょっと難しそう?なんて思っている方に、ぜひおススメしたい一冊です。
江戸時代の町の描写も細やかで読み応えがあります!
読書の秋におすすめ!大人の恋愛小説で切ない気分に……
秋の夜長には、切なくなるような男女の物語も恋しくなりますよね。たまには普段の自分を忘れて、本の世界へ大胆に心を揺らして浸りきってみませんか?
原田マハ作、京都が舞台の『異邦人(いりびと)』
京都を舞台にした原田マハの『異邦人』は、アート業界の裏側が描かれた作品でもあり、若い妻が自立していく物語でもあります。京都の柔らかくも冷たい奥深い魅力と、美に狂わせられてゆく人々。濃厚なワインの味わいのように、心から酔わせてくれる最上の一冊です。上質な読書タイムを愉しみたい方におすすめします。
源氏物語の一節から始まる物語。古典への興味も駆り立ててくれる作品です
まるでフランス映画のよう。平野啓一郎の『マチネの終わりに』
作者の平野啓一郎氏のモットーは、「ページをめくりたいけどめくりたくない、ずっとその世界に浸りきっていたい小説を書く」ことだといいます。まさに『マチネの終わりに』は、ページをめくるのが惜しいと思わせてくれる珠玉の作品。婚約者がいる国際ジャーナリストとクラシックギタリスト。たった三度しか会っていない二人のラブストーリーの行方は……。
映画版では福山雅治と石田ゆり子が演じています。原作と映画、それぞれの違いを楽しんでみるのもGOOD!
▼映画版はamazon primeでも見られます!
読書の秋におすすめ!ミステリーや怪奇小説はいかが?
肌を撫でる風、凛と響く虫の声、冴え冴えとした月の光……。神秘的な秋の夜こそ、ミステリーや怪奇、ホラー小説を読んで、ワクワク、ぞくぞく楽しんでみるのも良いですよね!
ドラマ化されて間もない、新川帆立の『元彼の遺言状』
お金にめっぽう貪欲な美人女弁護士が、元彼の不思議な遺言状をめぐって謎を解き明かすミステリー。2022年に、綾瀬はるかと大泉洋主演でドラマ化されたので、ご存知の方も多いはず。原作とドラマはまた違っているので、どちらからも楽しめます。強烈な個性を持つ主人公ながら、なんだか憎めないのは彼女にもコンプレックスがあるからで……。
コメディー寄りのミステリーなので、元気になりたいときにもおススメです!
グロテスクながら至高の美しさ。夢野久作の『あやかしの鼓』★
「読めば精神に異常をきたす…」、そんな惹句で知られる奇書『ドグラ・マグラ』の作者である夢野久作の短編集。文庫本のタイトルになっている「あやかしの鼓」も面白いのですが、特におすすめなのが「死後の恋」という作品です。グロテスクにして美しく、悲惨にして高貴な物語。一読後、脳内に想像される光景が忘れられなくなるでしょう。※グロ注意
耽美的な物語が好きな方には刺さるはず。万人向けとは言えませんが、不気味で倒錯的な描写がクセになる人も……。
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戦慄のホラー小説。澤村伊智の『ぼぎわんが、来る』
ホラー映画好きなら、岡田准一主演の『来る』という作品はご存知でしょう。その原作がこの『ぼぎわんが、来る』。映画のタイトルでは端折られてしまいましたが、この『ぼぎわん』という意味不明な言葉がなんともゾクゾク恐ろしい。得体のしれないものが迫って来る、鉄板の戦慄ホラー。私は冒頭からはまってしまい、夢中で一気読みしてしまいました。
映像は怖そうで見られない…!という人も文章なら……文章なら…きっと……ねえ、ふふふ
▼映画版もあります。(現在はレンタルのみ)
読書の秋だからこそ!長編小説を堪能してみたいあなたへ◎
せっかくの読書の秋。この期に長編小説にトライしてみるのもありですよね。長編小説といっても、今回ご紹介する3作品は続きが気になりすぎて、ノンストップで読み進めたくなる作品ばかり。やめられないとまらない、魅惑の長編小説の世界へようこそ!
民俗学好きに刺さる!中島らもの『ガダラの豚』上・中・下巻
徹夜必至の冒険小説として、hontoiruが激押ししたい作品がこの『ガダラの豚』。アフリカの呪術研究でテレビにもひっぱりだこの大学教授・大生部多一郎が、娘を亡くし新興宗教にはまった妻をマジシャンと共に救おうとしますが……。やがて舞台は大呪術師のいるアフリカへ。呪術や超能力、そしてマジック。人間の心の深淵をのぞく堪らなくスリリングな第一級のエンターテインメント小説。
仲間由紀恵×阿部寛のドラマ「TRICK」が好きな人にもおススメ!上中下と三巻ありますが、それでももっと読みたいと思うくらい好きな作品です。
宝塚歌劇で舞台化決定!浅田次郎の『蒼穹の昴』1、2、3、4巻
まさかの宝塚歌劇団で初の舞台化決定(2022年10月1日~11月7日、宝塚大劇場)。清朝末期の西太后の時代を描いた作品『蒼穹の昴』は、貧しさから宦官となった少年・春児と、占い師の言葉を信じて科挙の試験を受けた兄貴分・文秀が主人公。落日の紫禁城を舞台に、二人の運命はどうなるのか…。史実を元にした壮大なストーリーに、思わず息をつめて読み入ってしまうでしょう。
春児の宦官になるシーンと、文秀の科挙を受けるシーンはどちらも凄まじいです。悪女といわれる西太后もイメージが大きく変わるはず!
詳しくは下記の記事にも書いています。ご興味ある方はぜひご覧ください。
世紀の問題作!ダン・ブラウンの『ダ・ヴィンチ・コード』上・中・下巻
世界中でベストセラーとなり、映画化もされた『ダ・ヴィンチ・コード』。閉館後のルーブル美術館で起こった殺人事件をきっかけに、ハーバード大学の教授・ロバート・ラングドンと、被害者の孫であり警察の暗号解読官であるソフィーは、被害者の残した暗号解析に挑む。モナリザの微笑みから聖杯の意味まで、西洋史を元に創作された壮大なミステリーに知らず知らずのうちに夢中になってしまうはず。
映画となった際に「キリストを冒涜している」として鑑賞ボイコットも起こった問題作。難解にも思えますが、読み始めると勢いある展開にぐんぐん引き込まれていきますよ!
▼映画版はAmazonプライムでも見られます。
読書の秋におすすめの文庫本まとめ
今回は、読書の秋にぴったりのおすすめの文庫本をご紹介しました。
- 『ボンボンと悪夢』星新一
- 『本所深川ふしぎ草紙』宮部みゆき
- 『異邦人』原田マハ
- 『マチネの終わりに』平野啓一郎
- 『元彼の遺言状』新川帆立
- 『あやかしの鼓』夢野久作
- 『ぼぎわんが、来る』澤村伊智
- 『ガダラの豚』中島らも
- 『蒼穹の昴』浅田次郎
- 『ダ・ヴィンチ・コード』ダン・ブラウン
上記の10作品は、いずれも私の大好きなものばかり。
あなたの気になるものが1つでもあればうれしいです。
温かいコーヒーや紅茶を飲みながら、ぜひ本の扉を開いて別世界へ飛び出していってください。
※下記の記事もおススメです。
それではまた次の本でお会いしましょう。
いつも本と一緒。本と いる。
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