覆面作家でありYouTuberである雨穴(うけつ)氏のデビュー作、『変な家』。
大ヒットした不動産ミステリーを、あなたはもう読まれましたか?
YouTubeでなんと1000万回以上再生された、一軒家の不可解な間取りをめぐる謎。
その続きも含めて本になった前作『変な家』は映画化も決定。
そして、2022年11月、待望の第二作が出版されました。
それが今回ご紹介する「変な絵」です。
ぞくぞくする謎解きの面白さはそのままに、さらに小説としての読み応えも増してパワーアップしていました!
何度も裏切られる展開がメタメタに快感になるね
そうなんです。え?えええ?ちょっと待って、あ、あれと、あれが、まさかこれ…??と重なっていく面白さにいつしか夢中になってしまいました~。
- ブログ管理人:hontoiru
- 編集ディレクターを経て現在はフリーライター
- 本業では主に飲食系やエンタメ系のライティングを担当
- 趣味は読書、歴史、カフェ巡りなど
書店でもずらりと表紙が並んでいるので、気になっている方も多いはず。
あらすじから感想まで、今回もしっかりお伝えしていきます。
きっとあなたもこのゾワゾワする感覚に、やみつきになってしまうでしょう◎
覆面作家・雨穴氏による第二作『変な絵』はこんな方におすすめ
覆面作家・雨穴(うけつ)氏による、全9枚の絵から浮かび上がる驚愕の真相。『変な絵』はこんな方におススメです。
- ゾクゾクするような謎解きが好きな人
- ホラーやサスペンスが好きな人
- 人間の心理の怖さを覗いてみたい人
実は本の最後に購入者限定のプレミアム特典動画(雨穴氏による小説の一部朗読)のQRコードがあり、期間限定で見ることができます!
これは早くに見なければ……っ!
購入者だけしか見られない動画のため、コメント欄には読後の感想をネタバレ気にせず思い切り書けるとファンに大好評◎ こういう仕掛けが本当にうまい方だな~と感心してしまいました
『変な絵』のあらすじ
とある男性のブログには、彼の妊娠中の妻が描いたという5枚の絵が掲載されていました。
枕のようなものの上で寝ている赤ん坊、髪の毛をなびかせた若い女性、大人の男性、少年、祈りを捧げているような年配の女性…。
実はその絵には、妻の恐るべきメッセージが隠されていたのです。
さらに物語が進むにつれて、少年が描いた一部が灰色に塗りつぶされた絵、山奥で惨殺された男性が死ぬ前に描いていた絵など合計9枚の絵が。
それらが一つにつながる時、
とある人物の醜くも悲しい罪が浮かび上がってきて……。
『変な絵』のレビュー
なんと見事な伏線だろう。『変な絵』を読み終わったあと、最初の頁へ戻って感嘆してしまいました。
前作の『変な家』は、不可解なぞっとするような事件をいろんな人たちが推測していくネットの掲示板を覗いているような面白さがあり、私もTwitterで見かけたとき(出版以前)から惹きこまれていました。最初は何気なく見えていた間取り、しかし指摘されていくうちに二重ドアのうえ窓のない不自然な子供部屋の不穏さに気づき、どんどん違和感が広がって、ゾクっと鳥肌が立つ瞬間がきます。そこがクセになってくるのです。
ミステリー作品は世の中に数あれど、ありそうでなかった視点、思わず読者自身も物語に入り込んでいける仕掛けがあるのが雨穴氏の魅力ではないでしょうか。また動画×小説という盛り上げ方にも注目ですね。
今作は、さらに前回よりも小説としての完成度がアップしていて読み応えも充分。何より登場人物の女性の心情が細やかに伝わって来ます。
これから一人で、あの子を育てていけるだろうか。パートタイムの安い時給と扶養手当では、貯金もまともにできない。今住んでいるマンションは都心では安いほうだが、それでも毎月の家賃はきつい。
進学、受験、就職……次々とやってくる人生の節目に、満足なお金を出してあげられるだろうか。優太を守ってあげられるだろうか。
まるでゴールのない長距離マラソンを走っているようだ。
雨穴著『変な絵』より
将来に不安を抱えながら子育てをしている《母親》の心理描写、特に「まるでゴールのない長距離マラソンを走っているようだ」という一文が読んでいてこちらの胸も苦しくなるほど。
だからこそ、読み進めるうちに二転、三転していく展開に何度も裏切られ、ジェットコースターのように大きく上下に揺られながら最後まで爆速、一気読みしてしまいました。
最初に紹介されたちょっと可愛らしい絵から、あんなストーリーが待っていようとは!
唯一無二の仕掛けを今回もたっぷり楽しむことができました。
雨穴氏のYouTubeでは、「変な絵」の冒頭部分が雨穴氏自身で演じられています。まずはこちらをどうぞ
雨穴氏のYouTube「この絵の仕掛けが解けますか?『変な絵』 第一章」
作者プロフィール
動画に出て来る白い仮面・黒い全身タイツが雨穴氏です。どういう人物かはほとんど分かっておらず、編集部も把握していないとか?
サザンオールスターズが大好きだったものの、子供時代はクラスの人気者になるようなタイプではないと自分で気づき、2018年に「オモコロ」でライターとして活躍しだしてからも、お笑いではなくホラー系を選択した雨穴氏。いつも逆張りをしているうちにホラー作家になったそうですよ。
雨穴(うけつ)
ホラーな作風を得意とするウェブライター。白い仮面と黒い全身タイツが特徴的で、ユーチューバーとしても活動している。(2022年10月現在)
『変な絵』
まとめ:覆面作家による『変な絵』の巧妙な仕掛け
今回は、YouTuberでもあり覆面作家でもある雨穴氏の注目作品『変な絵』を紹介しました。
9枚の絵がつながったときに判明する驚愕の真相。
断言します。
あなたは何度も裏切られる。
ぜひこの新感覚のミステリーを実際に味わってみてください。
しかし、この「変な◎」シリーズはどこまで続くのでしょうか。もうすでに三作目が待ち遠しい……。
一作目の『変な家』もあわせてどうぞ。
ミステリーがお好きな方には、昔話を本格ミステリーにした青柳碧人著『むかしむかしあるところに、死体がありました。』もおすすめです。下記の紹介記事もぜひご覧ください。
幻想小説やホラー小説がお好きな方には下記のおすすめ記事もあります。合わせてどうぞ。
それではまた次の記事でお会いしましょう。
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コメント
コメント一覧 (4件)
こんにちは。
自分も『変な絵』読みましたよ。
面白かったです。
最後の最後まで気が抜けませんでした。
そのうえ謎が解けたときの爽快感を素晴らしいと思いましたよ。
それに『変な家』と『むかしむかしあるところに、死体がありました。』も読みました。
この2作も良かったです。
こんにちは。コメントありがとうございます…!
『変な家』も『変な絵』も、本当に些細な違和感から広がっていく謎が面白くて…。
『むかしむかし~』も意外性があってはまりました。
続編が映画化になるそうで楽しみにしています◎
続編が映画になるんですか。
観たいですよ!
こちらです。
https://colorful.futabanet.jp/articles/-/1037
今からたのしみですね!