《Kindle Unlimited》30日間無料体験

綾瀬はるか×大泉洋でドラマ化!新川帆立のミステリー『元彼の遺言状』の爽快感

新川帆立のミステリー『元彼の遺言状』の爽快感
  • URLをコピーしました!

※アフィリエイト広告を利用しています

《プロポーズの40万円の指輪を安すぎると突き返す!》

《ボーナス減額という侮辱に耐え切れず弁護士事務所を辞職する!》

そんなお金こそすべてだという敏腕弁護士が、元彼の奇妙な遺言を受け、依頼者と共に巨額の遺産を手にしようと企む……。

今回紹介するのは、宝島社主催の「第19回『このミステリーがすごい!』大賞」の大賞を受賞した新川帆立のミステリー小説『元彼の遺言状』です。ドラマ化もされおり、綾瀬はるかと大泉洋主演で、2022年4月11日から6月20日までフジテレビの「月9」枠で放送されました。ドラマ版『元彼の遺言状』をご覧になった方も多いのではないでしょうか(私も見ていました◎)。

原作はドラマとは違った印象のキャラや展開も大いにありますので、ドラマをご覧になった方にも新たな発見や楽しさがあるでしょう。原作とドラマの違いも含めてご紹介します。

hontoiru
hontoiru
  • ブログ管理人:hontoiru
  • 編集ディレクターを経て現在はフリーライター
  • 本業では主に飲食系やエンタメ系のライティングを担当
  • 趣味は読書、歴史、カフェ巡りなど
目次

『元彼の遺言状』はこんな方におススメ!

ドラマをご覧になった人はもちろん、未見の人も楽しめる『元彼の遺言状』。こんな方におススメします。

  • リズムの良い文章、テンポの良い展開が好きな方
  • 個性的なキャラが活躍する小説が読みたい方
  • 深刻すぎないミステリーを楽しみたい方
hontoiru

かっこいい女性が活躍する物語が好きな方にもおススメ♪

『元彼の遺言状』のあらすじ

お金に貪欲な敏腕弁護士・剣持麗子。彼女の元に、元彼だった大手製薬会社の御曹司・森川栄治が死亡した知らせが届く。栄治は奇妙な遺言状を残していた。それは「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」というもの。

栄治の死因はインフルエンザだったが、麗子は栄治の友達だった篠田から、こう持ち掛けられた。「栄治が亡くなる一週間前に、僕は栄治と会っているんだ。そしてそのとき、僕はインフルエンザの治りたてだった。どうかな。僕は遺産を貰えるだろうか」

遺産を調べると当初思っていたよりも破格の金額であることが分かった麗子は、多額の報酬をもらうため篠田の依頼を引き受けることにする。

「完璧な殺害計画を立てよう。あなたを犯人にしてあげる」

誰よりも貪欲に、誰よりも真剣に生きる剣持麗子が挑む、痛快ミステリー。

『元彼の遺言状』のレビュー

元彼の遺言状

主人公・剣持麗子の強烈なキャラ立ちと、小気味いいリズム感のある文章。散りばめられたキーワードが「なるほど、こういう意味だったか」とバチリとはまっていく爽快感に、すっかり夢中になってしまいます。

ネットを見ると麗子のキャラが苦手…という感想もあるようですが、とことん貪欲で人の目なんて気にしないという性格に見えて、実は真面目に悩んだり傷ついている麗子に私はとても親しみを感じてしまいました。

若くして有能な弁護士として活躍している美人な麗子の唯一の欠点が「お金に貪欲」…というのが表側の設定ですが、よく読むと、麗子がお金に執着する理由や、素直に周りの人を観察していること、だからこそ密かなコンプレックスを抱えていることが分かります。

読後はなんと麗子が好きになってしまっている不思議。そして意地っ張りなのに放っておけない可愛さがある森川紗英や、魔性の女と誤解されがちな森川雪乃といった登場人物たちにも……。

ミステリーとしても、「与えることは奪うこと」というポトラッチの贈与論や、男のメンツなど、随所のエピソードが最後の答えにつながっていく部分が見事なのですが、登場人物への「優しい目線」があることが、何より『元彼の遺言状』の魅力であるように思えます。

◎文庫の巻末には、『このミステリーがすごい!』の選考評も掲載されており、そこで同作品は「発想力、文章力、キャラクター造形力どれも充分 ぶっちぎりで面白い」と評価されています(ライター・瀧井朝世氏の評)。

『このミステリーがすごい!』の選考時のタイトルは『三つ前の彼』だったそうです。受賞後、『元彼の遺言状』として発行されたようですね。たしかに『元彼の遺言状』のほうが、キャッチ―なタイトルです。

選考評も含めて読むと、さらに作品を深く楽しめることでしょう。

『元彼の遺言状』ドラマ版との違い

「元彼の遺言状」新川帆立

私は先にドラマを見たため、原作で驚いたのは篠田の設定。ドラマと原作と違う展開もあるのですが、一番大きな違いはドラマでは大泉洋が演じていた篠田という男ではないでしょうか。

詳しく書くとネタバレになるため言えませんが、ドラマ版はかなり変更していることがよく分かりました。ドラマも原作もそれぞれ魅力的で面白い作品なので、両方楽しめたことに非常に満足しています気になった方はぜひ両方見て比べてみてくださいね。

新川帆立のプロフィール

新川 帆立(しんかわ ほたて)

1991年生まれ、アメリカ合衆国テキサス州ダラス出身、宮崎県宮崎市育ち、現在東京都在住。東京大学法学部卒業後、弁護士。

第19回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、本作でデビュー。

『元彼の遺言状』(株式会社宝島社)より

『元彼の遺言状』のまとめ

今回は、「第19回『このミステリーがすごい!』大賞」の大賞を受賞した新川帆立のミステリー小説『元彼の遺言状』を紹介しました。

剣持麗子という強烈ながら魅力的な主人公が挑む、元彼の遺産をめぐるミステリー。

ドラマ版をご覧の方も、未見の方も楽しめる原作の面白さをぜひ味わってください。きっと唯一無二の剣持麗子のかっこよさと優しさ、そして巧みなミステリー運びに夢中になってしまうはず。

  • リズムの良い文章、テンポの良い展開が好きな方
  • 個性的なキャラが活躍する小説が読みたい方
  • 深刻すぎないミステリーを楽しみたい方

におススメです。

それではまた次の本でお会いしましょう。

いつも本と一緒。本と いる。

新川帆立のミステリー『元彼の遺言状』の爽快感

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次